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専門家コラム 他山の石から学ぶ “社長さん、あなたの義務です労働保険”(2004年11月)
武居弘泰

 「他山の石」はよその山から出た粗悪な石のこと。自分の持っている玉より劣るが、その玉を磨くときの砥石にはなる、ということと心得ます。

 この数年で企業が起こす不祥事によりいろいろな事件や出来事が発生しています。このことを大企業のことだけと見過ごすか、自分の反省・向上の役に立つと考えるかは中小企業経営者の資質によるところであります。そこで今回は他山の石に学んで見ましょう。
 まだ、世に批判を受けていない事柄に「労働保険に未加入」の企業、いわゆる経営者がいかに多いことかを申し上げましょう。企業数は約500万社以上といわれ、中小企業は160万社、自営業者は350万社、 上場企業は3500社ほどです。つぎに労働保険とは主に失業の時のための雇用保険と業務上の死亡や障害時のための労災保険の二つを総称して言います。いずれも強制保険で、従業員を一人でも雇用すれば加入しなければならない保険です。
 この保険に未加入企業が雇用保険で何と100万社といわれ、労災保険で60万社といわれます。従業員から給料が安いから入りたくない、企業は事業主負担を軽減したいから、といってほうかっむりをしている。結果、予期せぬときの失業時の保険や思わぬ労働災害時の労災を受けられない者が増大することとなる。

 つまり、国民年金未加入者の騒動は今年の重大ニュースでありますが、労働保険未加入者をなくすためには、一にも二にも経営者の心構えです。一罰百戒で大手派遣会社が摘発されましてその業界は大きく是正されてきていますが、これらの保険制度は「相互扶助の精神」が基本です。日本国民の良き資質の「お互い相身互いの精神」の醸成に一層期待しています。“社長さん、あなたの義務です労働保険”は貴社の関係会社や出入り業者に存在しておりませんか。

■武居弘泰(たけいひろやす)
  武居中小企業診断士事務所 代表
  
  労働保険・社会保険・給与計算の小規模専門会社を経営
  労働保険事務組合・東洋労働保険協会 代表理事
  株式会社トーヨーレイバーコンサルタント 代表取締役
  2004年9月ジャスダック和田興産株式会社社外取締役

  中央区「地域金融のあり方検討会」審議委員
  東京商工会議所中央支部ネットワーク委員
  交詢社・不動産三田会・東京青年会議所特別会員

  東京支部理事、中央支会副支会長
  NPOちゅうおう経営支援副理事長、みなと経営支援理事


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