野口 能孝
現行の商法は明治32年に、有限会社法は昭和13年に、それぞれ制定されたもので、すでに60年以上経っています。最近は経済の国際化による時代の変化がはげしく、これに適合するために改正が繰り返されてきました。そのため、つぎはぎになった感も否めず、関連法の抜本的な整備が求められていました。
今般、政府はこれに応え、会社を規定している商法第2編、商法特例法、有限会社法を集約化した「新会社法」を策定しました。この法案は5月17日衆議院を通過、来年4月から施行されることになりました。
現行法との主な相違点
1.有限会社を廃止し、株式会社に統合(有限会社型株式会社の誕生)、また、合名・合資会社を一本化しました。
2.最低資本金の規制を廃止し、新事業創出促進法での特例1円企業を恒例化しました。
3.有限会社制度が廃止されるため、株式会社でありながら有限会社と同様の機関設計を認めるなど機関設計が柔軟になりました。
4.それに伴って、取締役、監査役、株主などの権限が変わりました。
5.新しく合同会社出資者の有限責任が認められました。
以上の結果、経営の自由度が大幅に拡大され経営者がこれをどう活用し、事業を成功に導くのかを問われることになりました。
□野口 能孝
東京三菱銀行審査部長、金商代表取締役専務、ケル常勤監査役歴任後、経営コンサルタントとして独立。中小企業診断士、LEC大学教授、武蔵野商工会議所会員。著書に「ペイオフ解禁!」(かんき出版)、「中国金融崩壊」(かんき出版)等多数。