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専門家コラム 強い企業の現場力(2005年7月)
平林 裕治

<強い企業の現場力>

経営を3つの要素に分けたピラミッドで考えると、一番上にビジョンがあります。別の言い方をすると何故当社が存在するのか、Whyの部分が定義されます。ビジョンを具体的に受けて、戦略を作ります。何を具体的な価値として生み出すのかというWhatの部分を定義します。当社は何が得意なのか、どんな優位性を持つのか何を差別化するのかということを戦略という形で表現します。そして、この戦略を実行できるオペレーションが現場力です。戦略を実行するのは社長でも役員でもありません。ライン全てを引っ張っている現場です。上流から下流までのオペレーションです。このオペレーションでどのような価値を生み出してゆくのかというHowが鍛えられていないと、いくら良い戦略を作っても結果に結び付かないのです。筋の通ったビジョンがあり、自分たちが勝てるという合理的な戦略があり、それを実行するオペレーションの整合性が取れている会社が強いのです。
最近の傾向として、このオペレーションの企業間格差が想像以上に大きくなっているように感じます。ビジョンや戦略では差がつき難く、オペレーションつまり、「現場力」で差がついているのです。それでは、現場力を強くするにはどうすれば良いのでしょうか。3つのポイントがあります。
最初のポイントは自分たちで問題を発見して自分たちで解決する主体性です。上層部から言われて実行するのでなく自ら実行する当事者意識が強いことです。どのような状況においても自分で考え、最善の判断を下せる個を育成することです。
2つ目は、誰か一人がやるとか部分的に取組むのではなく、組織として連係していることです。全員参加で一人の脱落も無くやり抜くことです。
 当たり前に見えることでも徹底して最後までやり抜く現場には迫力があります。継続することに現場の意思の強さが実感できます。雑草は自然に伸びてしまいますので継続して手入れしなければなりません。「継続は力なり」これが第3のポイントです。

■平林 裕治(ひらばやし ゆうじ)
中小企業診断士、ITコーディネータ
大手建設会社に勤務。工程、品質、労務などの施工管理業務のIT化に従事。
著書は「BTO生産システムの開発・導入マニュアル」(共著)「200X年物流改善事例集」(共著)など。


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