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業種業態別トピックス 会社法の施行は、2006年5月頃の見通し(2005年10月)
垣本 容子

<会社法の施行は、2006年5月頃の見通し>

1.会社法の概要
 会社法とその関係法律整備法が、2005年7月26日に公布されました。会社法では、最近の社会経済情勢の変化への対応等の観点から、最低資本金制度、機関設計、合併等の組織再編行為等、会社に係る各種の制度の在り方について、体系的かつ抜本的な見直しを行っています。会社法の施行については、その公布の日から起算して1年6か月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとされています。具体的には、2006年5月ころに施行される見通しです。なお、いわゆる合併等対価の柔軟化に関する部分については、さらに、その1年後に施行することとしています。

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2.具体的内容Q&A

(1) 株式会社と有限会社の統合とは、どういうことですか。
 株式会社と有限会社とを新たな会社類型として統合することにより、現在有限会社にしか認められていない、取締役の人数規制や取締役会・監査役の設置義務のない株式会社を認めることとしたものです。なお、既存の有限会社については、現行の有限会社に関する規定の適用を受け続けることもできることとし、負担がかからないよう配慮することとしています。

(2) 会社法の施行時に既に設立されている有限会社は、どうなるのですか。
 会社法の施行時に既に設立されている有限会社、すなわち有限会社法上の有限会社(旧有限会社)は、会社法施行後は、会社法上の株式会社として存続することとなります。そのために、定款変更や登記申請等、特段の手続は必要ありません。
 ただし、有限会社法の規律と会社法の規律とでは異なる部分があることから、旧有限会社の社員、経営者、債権者等に混乱が起きないようにするため、有限会社法に特有の規律については、引き続きその実質が維持されるように特則を置き、その商号についても「有限会社」の文字を用いることとしています。
 なお、会社法施行後の旧有限会社の取扱いにつきましては、会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律2条から46条までにおいて規定しております。

(3) 旧有限会社が通常の株式会社へ移行するには、どのような手続によることになるのですか。
 会社法の施行時に既に設立されている有限会社は、会社法の施行後も有限会社法に特有の規律については、その実質が維持されることとなりますが、このような旧有限会社が通常の株式会社に移行するためには、(a)定款を変更してその商号を「株式会社」という文字を用いたものに変更するとともに、(b)定款変更の決議から、本店の所在地においては2週間以内、支店の所在地においては3週間以内に、当該旧有限会社についての解散の登記及び商号変更後の株式会社についての設立の登記をすることが必要となります。

(4) 株式会社について、会社法の施行に伴い登記申請が必要となる場合とはどのような場合ですか。
 整備法の施行に伴い、以下の場合には登記申請が必要となります。 (a) 株式の買受け又は消却に関する定款の定め等がある株式会社は、施行日から6か月以内(これより前に他の登記を行う場合には当該他の登記と同時に)に発行する各種類の株式の内容の登記をしなければなりません(整備法第113条第5項)。 (b) 「商法特例法上の大会社」(委員会等設置会社を除く。)又は「みなし大会社」である株式会社の定款には、監査役会及び会計監査人を置く旨の定めがあるものとみなされるため(整備法第52条)、定款変更は必要ありませんが、施行日から6か月以内(これより前に他の登記を行う場合には当該他の登記と同時に)に監査役会設置会社である旨、社外監査役についてその旨、会計監査人設置会社である旨及び会計監査人の氏名又は名称を登記しなければなりません(整備法第61条第3項)。 (c) 委員会等設置会社である株式会社の定款には、会計監査人を置く旨の定めがあるものとみなされるため(整備法第57条)、定款変更は必要ありませんが、施行日から6か月以内(これより前に他の登記を行う場合には当該他の登記と同時に)に、会計監査人設置会社である旨及び会計監査人の氏名又は名称を登記しなければなりません(整備法第61条第3項)。
※ 「商法特例法上の大会社」とは、資本の額が5億円以上又は最終の貸借対照表の負債の部に計上した金額の合計額が200億円以上の株式会社です。
※ 「みなし大会社」とは、資本の額が1億円を超える株式会社で定款に監査等の特例の適用を受ける旨を定めた株式会社です。

(5) 有限会社について、会社法の施行に伴い登記申請が必要となる場合とはどのような場合ですか。 
 整備法の施行に伴い、以下の場合には登記申請が必要となります。  会社法施行前に、その定款に有限会社法第39条第1項ただし書(議決権の数又は議決権を行使することができる事項)、第44条(利益の配当)又は第73条(残余財産の分配)の規定による別段の定めがある場合において、その定めが属人的なものでなく、持分に関するものであるときは、これらの定めは、それぞれ会社法第108条第1項第3号、第1号又は第2号に掲げる事項についての定めがある種類の株式とみなされるため(整備法第10条)、定款変更は必要ありませんが、施行日から6か月以内(これより前に他の登記を行う場合には当該他の登記と同時に)にみなされた株式の種類、内容及び種類ごとの数を登記しなければなりません(整備法第42条第8項から第10項まで)。

□ 垣本 容子
中小企業診断士、税理士、ITコーディネータ、行政書士、FP、宅建主任者
税理士法人アタック代表社員、株式会社YKMS代表取締役


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