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専門家コラム パソコンデータのバックアップについて(2006年6月)

<パソコンデータのバックアップについて>

松枝 憲司

 情報システムにおいて最も重要な物は何であろうか。導入時の調達価格は、恐らくサーバが一番高価であったかもしれない。しかし一定期間稼動してきたシステムでは、サーバの中に存在している「業務データ」こそが、最も重要であることは理解していただけると思う。
何しろサーバはお金さえ出せば再調達可能であるが、自社の業務データは世界で唯一ここにしか存在しておらず、他からは調達不可能である。
 9・11テロで世界貿易センターに本社があった企業の6割が、その後倒産に追い込まれたとの話を聞いたことがある。情報を一切喪失した企業が生き残ることは至難の業であることを証明している。最近はサーバのハードディスクの2重化等も廉価となり普及してきている。しかし地震・火事・水害等の災害時は、いくら2重化していても同時に被災してしまうので、やはりバックアップは不可欠である。
こういった最悪のケースを回避する必要条件として、業務データの「バックアップの取得」と「バックアップデータの適切な保管」が不可欠となる。
 適切でない保管とは、毎日サーバのバックアップを取得しながら、取得したバックアップ媒体をサーバの側に置いてあるようなケースを指す。このようなケースでは、天災等によりサーバが被災した場合、バックアップ媒体もほぼ同様に被災してしまい折角のバックアップが役に立たないからである。
 また折角複数の媒体にバックアップしていても、ネットワークと通じて、全てウィルスに感染してしまい使えなくなったケースある。
 以下の情報を参考に適切な対応を是非とっていただきたい。


1.データファイルの各種バックアップ方法と特徴

matsueda200606_1.JPG

2.バックアップ取得ツール
 選択したメディアに応じたツールを使用する。

(1)Windowsの標準機能
〔1〕上記メディアのうちエクスプローラのコピー可能なものは手動によるコピー
〔2〕Windows 標準バックアップツール(参考資料参照)

(2)市販ツールの活用
〔1〕メディア書き込み対応ツール
〔2〕HDD、DAT等バックアップの自動取得(スケジューリング、フルバックアップ・差分バックアップ等)ツール

3.バックアップ取得のタイミング
 対象データに応じて、適切なタイミングでバックアップを取得する。取得に際しては、上記ツールの活用により取得漏れを防止する。
(1)データ更新時随時
(2)定期的取得:日次・週次・月次等

4.バックアップ媒体の保管方法(1)PC本体から極力物理的に離れた場所に保管する
(2)媒体の保管場所は耐火金庫等が望ましいが、耐火金庫がない場合、鍵のかかるキャビネとする。
(3)バックアップ以外には持ち出さない。
(4)「データバックアップ記録」に記録し保管する。
(5)安全面から見ると外部のデータセンター等へ預ける「ネットワークサービス」の活用が評価できるが、情報の重要性とコストその他を勘案する。

5.データバックアップ推奨方式(総合欄の「○」を推奨) 主に中小企業を対象とした評価であるが、取り扱っている情報等により総合的に判断されるべきである。

s-matsueda200606_2.jpg


*1:外部に持ち出さないことが前提
*2:バックアップ媒体の保管方法の厳守が前提
*3:これだけでは天災対応が不十分(他のバックアップ手段を併用することが前提)

【参考】
1.Windows XP標準搭載の「バックアップ」の利用方法
(1)バックアップウィザードの起動
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントする。次に、[アクセサリ]をポイントし、[システム ツール] をポイントして [バックアップ] をクリックするとウィザードのダイヤログボックスが開かれる。
matsueda200606_3.JPG

(2)バックアップまたは復元の選択
[ファイルと設定のバックアップを作成する] をクリックし、[次へ] をクリックする。
matsueda200606_4.JPG

(3)バックアップする項目の選択
バックアップを作成する項目をクリックし、[次へ] をクリックする。
ここでは、例として [マイ ドキュメントと設定] を選択。
特定のフォルダやドライブをバックアップしたい場合は[項目を設定する]をクリック。
matsueda200606_5.JPG

(4)バックアップの種類と、バックアップ先の指定、名前の指定
[バックアップの保存場所を選択してください] ボックスの一覧から、バックアップの保存場所をクリック。[参照] をクリックすることにより、任意の保存場所を選択することができる。
[このバックアップの名前を入力してください] ボックスにバックアップの名前を入力し、[次へ] をクリック。ここでは、例として [バックアップの保存場所を選択してください] ボックスの一覧から [EドライブのDVD] を指定し、[このバックアップの名前を入力してください] ボックスに「Backup」と入力した。次に、DVDを挿入し、[次へ] をクリックする。
matsueda200606_6.JPG

(5)[完了] をクリック。
matsueda200606_7.JPG

[バックアップの進行状況] ダイアログ ボックスが表示され、"バックアップ が完了しました。"というメッセージが表示されたら、[閉じる] をクリック。
2回目以降、新規データと更新されたデータのみバックアップしたい場合は、[詳細設定]をクリックして[バックアップの種類を選択]で[差分]を選択する。

2.メール送受信トレイのバックアップ
送受信トレイなどのメールを保存するにはいろいろな方法がある。
ここではOutlook Expressのフォルダごとバックアップする方法を紹介する。

(1)メニューバーから[ツール(T)]→[オプション(O)]を選択
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(2)[メンテナンス]タグを選択し、[保存フォルダ(F)]をクリック
現在データが保存されている場所が表示されるがわかりづらいので、[変更(C)]をクリックする。「OK」を押してフォルダの場所を確認する。
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バックアップを取るときはエクスプローラなどを利用して、Outlook Expressフォルダごとコピーをすればよい。
matsueda200606_11.JPG


■松枝 憲司(まつえだけんじ)
株式会社ビジネスソリューション代表取締役
社団法人中小企業診断協会東京支部中央支会常任理事
NPO日本システム監査人協会理事
活動分野 経営と情報のコンサルティング、システム監査
著書 「経営情報化100の誤解」「情報システム部」など、
その他多数


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