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2006年05月31日

専門家コラム パソコンデータのバックアップについて(2006年6月)

<パソコンデータのバックアップについて>

松枝 憲司

 情報システムにおいて最も重要な物は何であろうか。導入時の調達価格は、恐らくサーバが一番高価であったかもしれない。しかし一定期間稼動してきたシステムでは、サーバの中に存在している「業務データ」こそが、最も重要であることは理解していただけると思う。
何しろサーバはお金さえ出せば再調達可能であるが、自社の業務データは世界で唯一ここにしか存在しておらず、他からは調達不可能である。
 9・11テロで世界貿易センターに本社があった企業の6割が、その後倒産に追い込まれたとの話を聞いたことがある。情報を一切喪失した企業が生き残ることは至難の業であることを証明している。最近はサーバのハードディスクの2重化等も廉価となり普及してきている。しかし地震・火事・水害等の災害時は、いくら2重化していても同時に被災してしまうので、やはりバックアップは不可欠である。
こういった最悪のケースを回避する必要条件として、業務データの「バックアップの取得」と「バックアップデータの適切な保管」が不可欠となる。
 適切でない保管とは、毎日サーバのバックアップを取得しながら、取得したバックアップ媒体をサーバの側に置いてあるようなケースを指す。このようなケースでは、天災等によりサーバが被災した場合、バックアップ媒体もほぼ同様に被災してしまい折角のバックアップが役に立たないからである。
 また折角複数の媒体にバックアップしていても、ネットワークと通じて、全てウィルスに感染してしまい使えなくなったケースある。
 以下の情報を参考に適切な対応を是非とっていただきたい。


1.データファイルの各種バックアップ方法と特徴

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2.バックアップ取得ツール
 選択したメディアに応じたツールを使用する。

(1)Windowsの標準機能
〔1〕上記メディアのうちエクスプローラのコピー可能なものは手動によるコピー
〔2〕Windows 標準バックアップツール(参考資料参照)

(2)市販ツールの活用
〔1〕メディア書き込み対応ツール
〔2〕HDD、DAT等バックアップの自動取得(スケジューリング、フルバックアップ・差分バックアップ等)ツール

3.バックアップ取得のタイミング
 対象データに応じて、適切なタイミングでバックアップを取得する。取得に際しては、上記ツールの活用により取得漏れを防止する。
(1)データ更新時随時
(2)定期的取得:日次・週次・月次等

4.バックアップ媒体の保管方法(1)PC本体から極力物理的に離れた場所に保管する
(2)媒体の保管場所は耐火金庫等が望ましいが、耐火金庫がない場合、鍵のかかるキャビネとする。
(3)バックアップ以外には持ち出さない。
(4)「データバックアップ記録」に記録し保管する。
(5)安全面から見ると外部のデータセンター等へ預ける「ネットワークサービス」の活用が評価できるが、情報の重要性とコストその他を勘案する。

5.データバックアップ推奨方式(総合欄の「○」を推奨) 主に中小企業を対象とした評価であるが、取り扱っている情報等により総合的に判断されるべきである。

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*1:外部に持ち出さないことが前提
*2:バックアップ媒体の保管方法の厳守が前提
*3:これだけでは天災対応が不十分(他のバックアップ手段を併用することが前提)

【参考】
1.Windows XP標準搭載の「バックアップ」の利用方法
(1)バックアップウィザードの起動
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントする。次に、[アクセサリ]をポイントし、[システム ツール] をポイントして [バックアップ] をクリックするとウィザードのダイヤログボックスが開かれる。
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(2)バックアップまたは復元の選択
[ファイルと設定のバックアップを作成する] をクリックし、[次へ] をクリックする。
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(3)バックアップする項目の選択
バックアップを作成する項目をクリックし、[次へ] をクリックする。
ここでは、例として [マイ ドキュメントと設定] を選択。
特定のフォルダやドライブをバックアップしたい場合は[項目を設定する]をクリック。
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(4)バックアップの種類と、バックアップ先の指定、名前の指定
[バックアップの保存場所を選択してください] ボックスの一覧から、バックアップの保存場所をクリック。[参照] をクリックすることにより、任意の保存場所を選択することができる。
[このバックアップの名前を入力してください] ボックスにバックアップの名前を入力し、[次へ] をクリック。ここでは、例として [バックアップの保存場所を選択してください] ボックスの一覧から [EドライブのDVD] を指定し、[このバックアップの名前を入力してください] ボックスに「Backup」と入力した。次に、DVDを挿入し、[次へ] をクリックする。
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(5)[完了] をクリック。
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[バックアップの進行状況] ダイアログ ボックスが表示され、"バックアップ が完了しました。"というメッセージが表示されたら、[閉じる] をクリック。
2回目以降、新規データと更新されたデータのみバックアップしたい場合は、[詳細設定]をクリックして[バックアップの種類を選択]で[差分]を選択する。

2.メール送受信トレイのバックアップ
送受信トレイなどのメールを保存するにはいろいろな方法がある。
ここではOutlook Expressのフォルダごとバックアップする方法を紹介する。

(1)メニューバーから[ツール(T)]→[オプション(O)]を選択
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(2)[メンテナンス]タグを選択し、[保存フォルダ(F)]をクリック
現在データが保存されている場所が表示されるがわかりづらいので、[変更(C)]をクリックする。「OK」を押してフォルダの場所を確認する。
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バックアップを取るときはエクスプローラなどを利用して、Outlook Expressフォルダごとコピーをすればよい。
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■松枝 憲司(まつえだけんじ)
株式会社ビジネスソリューション代表取締役
社団法人中小企業診断協会東京支部中央支会常任理事
NPO日本システム監査人協会理事
活動分野 経営と情報のコンサルティング、システム監査
著書 「経営情報化100の誤解」「情報システム部」など、
その他多数

投稿者 info : 19:43

専門家コラム ISMS認証取得に関する考え方の10ポイント(2006年6月)

<ISMS認証取得に関する考え方の10ポイント>

岡本 悦弘

 平成17年4月に個人情報保護法が施行され、個人情報漏えいに対する企業の対応は過剰ともいえ、特にビジネス上の取引条件の外圧として、プライバシーマーク制度の認証取得を取らざるをえなかった企業も多いと思われる。そうした過剰気味ともいえる個人情報保護をめぐる企業対応も一段落し、本来企業として守らなければならない企業内の機密情報漏えいについても取り組みを始める企業が多くなってきている。
 企業のビジネス形態としてBtoB型の企業間取引の多い企業はもとより、BtoC型の個人情報を多く取り扱う企業においても企業として保護すべき機密情報は多い。企業内の情報資産全般を守るための認証規格としては、ISMS(Information Security Management System)適合性評価制度(以下、ISMS)がある。BSI(英国規格協会)のBS77799‐2をベースとしたISMSは、2005年10月に国際規格であるISO27001に移行しており、今後も認証取得企業が増加することが見込まれる。
 ISMS認証取得にあたっては、プライバシーマーク制度に比べ非常に難しく、時間・費用がかかるといったイメージがあるが、必ずしもそうではなく、誤って認識されていることが多い。
 本稿は、ISMS認証取得に関する考え方・ポイントについて整理したものである。

1.運用を意識した仕組み作り
 認証取得するよりも取得後の運用、引継ぎなどが楽な、運用を考慮した仕組み作りが重要である(セキュリティと普段の業務が別々(ダブルスタンダード)になってしまっては意味がない。シンプルで経営ツールとして活用することができること)。
2.情報資産の洗い出しの粒度
 情報資産の洗い出しは、細かく洗い出しすぎないことがポイントである(せいぜい中分類程度。書類一枚一枚、ファイル一つずつを管理するのではなく、ある程度のかたまり(キャビネット、サーバ)でセキュリティ対策を実施するためである)。
3.経営判断によるリスク受容の考慮
 情報資産は洗い出すのが目的ではない。あくまでリスクのある情報資産に対して対策を実施するのが目的である。洗い出した情報資産全てにセキュリティ対策をとる必要は全くない。組織内で重要と判断したもののみ対策を実施すればよい。経営側の判断があれば、リスク受容(そのままにしてリスクを受容する)することも可能である。
4.情報資産の価値評価判断
 洗い出した情報資産に対して、価値評価を実施する。通常は点数による評価(評価項目の点数を合計して何点以上は重要とかの判断)を実施することが多いが、基準を決めるのが困難で時間がかかり、かつ部署、時期、人によって評価は異なる(調整点でバランスをとるのは意味がない)ため、あまり良い方式ではない。
5.主要メンバーによる価値評価
 価値評価は、主要メンバーによる話し合いにより決める方法でよい。点数による評価の方が一見、客観的ではあるが、上記に述べたように評価基準等があいまいであることもあるため、この方式のほうが、容易に価値評価できる。認証取得においてもこの方式でなんら問題はない。
6.プロセスに対するリスク分析
 情報資産の洗い出し、価値評価、リスク分析・評価を実施した際、リスク分析は情報資産の記録媒体ごとになるが、媒体を守ること=情報セキュリティ対策ではないことに留意する。あくまで仕事のステップ(プロセス)毎のリスクを分析(仕事内の情報セキュリティに対する欠点)することが重要である。
7.業務とセキュリティの一体化
 リスク分析による対策を業務マニュアルに組み込むことで日々の業務の中でセキュリティと業務が一体化することが重要である(業務の中で意識せずセキュリティを確保する)。これによりシンプルかつ経営ツールとして活用できるISMSの構築が可能となり、余計なマニュアルを作らないことで、ダブルスタンダードを避けることができる。
8.情報資産の重要度による組織判断と実施
 リスク分析結果により、リスクが高くとも、全てに対して対策を打つ必要はない。対策としては、(1)リスク対策を実施する、(2)リスク移転(他社にリスクを移転する(保険など))する、(3)リスク回避(リスクが発生する業務をやめてしまう)する、(4)リスク受容(何もしない)する、の4点がある。リスク対策は、必要かどうか組織内で検討し、経営判断により決めることができる。どのレベルのリスク対策を実施すべきかについては、情報資産の重要度により組織で判断、実施すればよい。
9.文書化に当たっての考慮点
 文書化については、プライバシーマークと比較して作成が必須のものは少なく、柔軟である。規程類は各社で必要のものを自由に作成する。マニュアルはリスク分析後、作成要否を判断する。必要なもの以外は極力作成しない。また社員は、それらのマニュアルを配布しても読まないので、要約版等を作成し配布する。
10.審査機関の選定
 審査機関を選ぶことは、重要なことである。審査機関によっては、審査毎に違う審査員が派遣され、指摘することが、異なる可能性もある。審査機関及び審査員は変更・交替が可能であるため、良くない審査員の場合は、審査機関の営業に相談する。審査機関は、現時点で20社程ある。
 

■岡本 悦弘(おかもと よしひろ)
日本大学文理学部史学科卒業
中小企業診断士、ITコーディネータ、システム監査技術者、情報セキュリティアドミニストレータ他 

投稿者 info : 05:36

2006年05月30日

田村 隆一郎

田村経営コンサルティング事務所

https://www.cims.jp/sun/tamryu/

投稿者 info : 19:49

2006年05月29日

2006年度 第1回「知のホット・コーナー」

 切符代わりのJRのスイカ、財布代わりのエディなど、非接触型のICカードが定着してきました。また、寿司の皿に埋め込まれたICタグ(RFIDタグ)により瞬時に飲食代金を計算する回転寿司のお店もあります。このようにICタグはずいぶんと身近になりました。
 ICタグの低価格化に供ない、企業内や企業間でも活用事例が増えています。
今回は業務効率改善の切り札であるICタグを活用して、物流や販売現場などでどのように効率が改善したのか、技術的な内容よりも成功や失敗の具体的な事例やエピソードを取り上げながら具体的な改善効果などを中心としてご案内いただきます。


● 日 時 : 平成18年7月5日(水) 18:30~20:30
● テーマ : 「事例に学ぶICタグによる業務効率の改善」
1.企業内(in-B)での活用事例
生産管理、入出庫管理、一括検品・棚卸、入退室管理、資産管理、資料・書類管理
2.企業間(BtoB)での活用事例
・製配販の物流連携
(商品・パレットへの貼り付けによる検品精度向上、配送の最適化)
・秋葉原の共同配送
・電子ナンバープレートによる港湾作業効率化 など
3.その他の事例
・児童の登下校管理 など
● 講 師 : 富士通株式会社 ユビキタスシステム事業本部
ビジネス推進統括部 ユビキタスビジネス推進部
野口 順栄(のぐち じゅんえい)氏
略 歴:
1988年富士通株式会社の関連会社で無線技術に秀でた株式会社九州テンに入社。
製造業及び流通業を中心にシステム開発・システムコンサルに従事。
2003年よりアクティブ型RFIDの設計開発及び業務適用コンサルに従事し、
2005年より富士通株式会社にて各種RFIDの業務コンサルへ活動を広げ、現在に至る。

● 会 場 : (社)中小企業診断協会 東京支部中央支会 事務所
<所在地>文京区小石川1-1-12 本間小石川ビル1F
http://www.rmc-chuo.jp/home/mt/archives/2004/10/post_6.html
● 参加費(飲み物付) :中央支会員 1,000円、中央支会員以外の方 2,000円
● 定 員 : 30名(先着順ですので、お早めにお申し込みください。)
● 申込要領 : 1.氏名、2.所属支部/支会名、3.連絡先(メールアドレス及び電話番号)を明記してください。
● 申込先 : 佐藤正樹 info@topmark.jp  まで
● 申込締切日 : 2006年7月3日(月)

投稿者 info : 08:03

2006年05月27日

専門家コラム 管理指標設定による流通業の業務改善(2006年6月)

<管理指標設定による流通業の業務改善>

田村 隆一郎

1.管理指標設定の重要性
 どの流通業(小売・卸売業)でも経営管理指標は設定されている。中小流通業であっても、管理指標のない経営はありえないだろう。しかし、経営管理指標は経営者だけに有用で、個々の現場では実感のないもとのなっているケースも多い。その理由として、企業全体の指標を評価するだけで、各現場に即した指標は設定されていないか、あるいは設定はししても評価が適正に行われていないことが挙げられる。
 流通の現場を効率的にマネジメントするためは、現場に即した分かりやすい指標を設定し、全従業員がその指標を基に行動することが求められる。

2.流通業における経営管理指標
 小売業や卸売業の現場は、日々さまざまな数値を基に運営されている。最も重要な指標としては売上高があり、粗利益や営業利益なども重要視されるであろう。また、売上高を構成する客数や客単価といった指標も存在する。これらは販売活動の結果から得られる指標である。企業が繁栄し、成長していくために最も重要な指標であるともいえる。しかし、売上高や営業利益を得るために、現場ではさまざまな活動が行われている、その活動を評価する指標があるだろうか。
 種々の活動の具体的な指標としては、売上面ではロス率、売変率といったものがある。また、経費面では人時生産性や、物流経費率といったものがある。これらの指標を部門ごとに設定し、トータルの結果として売上高や利益を獲得できるようにすることが望ましい。
これらの部門ごとの指標を、バランス・スコアカードのフレームワークを活用して設定することも有用である。

3.バランス・スコアカードを活用した指標設定
 バランス・スコアカードは、掲げたビジョンや戦略を実現するために、4つの視点ごとに業績管理を行うフレームモデルであり、4つの視点とは、「財務の視点」、「顧客の視点」、「業務プロセスの視点」、「学習と成長の視点」である。
 つまり、4つの視点ごとに、個々の部門が何をすべきか、どのようなマネジメントを行うべきかの指標を明確にする。

 「財務の視点」では、自社が従業員や株主をはじめとするステークホルダーに対して何をすべきかの指標が設定される。例えば、現状より高収益を獲得すべきだとすると、粗利益率や純利益といった指標となる。あるいは、企業が高い成長を望むのであれば、売上高伸び率といったものが設定される。
 「顧客の視点」では、お客様が企業に対して何を期待しているのか、お客様の立場で何をすべきかを明確にする指標を設定する。具体的にはマーケットシェアや、顧客満足度、クレーム率、品切れ率といったものが挙げられる。
 「業務プロセスの視点」では、他社や競合店に対して、優れた業務プロセスは何かを明らかにして、それが実現できているのかを評価する。業務プロセスとは、小売業であれば仕入、販売、物流、アフターサービスといったものであるが、もう一段落とし込みをすると、仕入であれば優れたサプライヤーを有しているか、旬の商品を過不足なく仕入れることができるかといったものを指標とする。また、物流面であれば、店舗の補充作業とリンクしたジャスト・イン・タイム配送の実現度合い、発注から納品までの適正なリードタイム設定の比率といったものである。
 「学習と成長の視点」では、自社が競合各社よりも優れた業務プロセスを備え、顧客満足度を向上し、財務目標を実現するために、従業員の能力が備わっているかを評価する。従業員の能力を高めるためには、教育や自発的な意欲を引き出すための人材育成が必要である。その人材育成を行うための指標を設定するのである。例えば、off-JT(職場を離れた教育)の回数や、改善提案の件数といったものが挙げられる。

4.部門別・階層別の指標設定
 これらバランス・スコアカードのフレームでは4つの視点で管理指標を設定するが、全従業員が目標を持てる指標にすることが重要である。例えば、顧客の視点で「顧客満足度」という指標を設定したとする。経営者や店長のレベルではその指標はふさわしいものになるであろう。しかし、売場部門のマネジャーや、パート従業員にとってはピンとこないものなる可能性が高い。その理由は、自分たちの日々の業務と、評価される指標がマッチしていないためである。つまり、その売場部門では「顧客満足度を上げるための指標」を設定し、結果として全体の目標である顧客満足度に結びつけることが必要なのである。この場合であれば、顧客満足度を上げるための指標としては、「品切れ率」であるとか、「表示価格とPOSデータ価格のアンマッチ件数」といった指標がふさわしい。
 業務プロセスの視点においても、売場の担当者にとっては、ジャスト・イン・タイム配送は望むべき事柄であるが、自分たちで改善することは困難である。この指標は物流部門の担当者にこそふさわしいものである。
 経営管理層であれば「自社にとって」、店長や部門長であれば「自店(自部門)にとって」、部門担当者であれば「自部門にとって」ふさわしい指標を設定しなければ目標を達成しようという意欲は生まれないし、行動の変革には至らない。

5.管理指標を改善活動につなげる
 これらの経営管理指標は当然数値化されなければならない。また数値化したら、目標と実績を絶えず対比させることが必要である。「経営は数字である」と言われるが、この意味は数字を改善するということである。つまり、現場にあるさまざまな数値を、まず見える化し、それに対して自社(自部門)にとって改善すべき項目を選別し、重点志向で改善に取り組むのである。「数値はある」が、「指標はない」ということが見受けられる。多くの数値から何の改善が必要かを見極め、その数値を改善するために何が必要かを考えるプロセスが求められるのである。逆に多くの数値があるからといって、あれもこれも改善しようとすることも、改善が進まない要因になる。日々の業務に忙殺されているなかで、問題意識を持ち、改善に取り組める体制を構築しなければ、改善活動自体が疲弊してしまう。
 重点的に取り組む指標が決まれば目標値を設定し、実績と対比する。この目標値を設定することで、初めて「良い」、「悪い」が評価できるのである。単に前年より改善したとか、競合他社より良かったというのでは、永続的な改善は望めない。それらはあくまで結果であり、そのプロセスは評価できない。常に目標値と対比させることで、なぜ目標未達なのか、なぜ達成できたのかのプロセスが明確になるのである。
 
 改善活動は、結果はもちろん重要である。しかし、改善に至るプロセスを評価することで、問題点が明らかになり、さらなる改善のための対策の立案が行える。その積み重ねこそ、永続的な改善活動に必要なのである。

■田村 隆一郎
中小企業診断士、一級販売士
田村経営コンサルティング事務所 代表
大手チェーンストアでロジスティクス戦略立案、物流センター設立、業務改善手法導入などに従事し、独立。

投稿者 info : 07:28

2006年05月14日

第48回通常総会(報告)

平成18年5月13日(土)鉄鋼会館において、中央支会第48回通常総会が開催されました。雨天にもかかわらず、大勢の会員の参加を得て、無事終了することができました。
以下、その概略についてご報告いたします。

■第1部 基調講演

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「中小企業診断士制度改訂へ向けた協会、東京支部、中央支会の方針と場づくりについて」   宮崎一紀支会長

 宮崎支会長より、中小企業診断士制度改訂へ向けた活動方針と場づくりについての説明がありました。主な内容は以下のとおりです。

・中小企業診断士制度改訂とそのポイント

 中小企業の再生支援やリレーションシップバンキングなどの新たな政策課題に対応しうる優れた診断士を数多く創出するといった、制度改訂の背景に関する話がありました。また、実務要件のポイントを中心に、改訂内容の具体的な説明もありました。


・中小企業診断協会で計画している診断実務従事事業

 制度改訂の趣旨を踏まえ、協会が計画している診断実務従事事業に関して説明がありました。具体的には、協会が行う3つの事業パターン(個別診断実務従事事業、グループ診断実務従事事業、窓口相談実務従事事業)について、その定義、実務事務の流れ等の説明がありました。


・東京支部、中央支会での場づくりへの活動

 ファミリーマート店診断実務従事など、協会本部の活動を例にして、東京支部、中央支会が行っている準備と場づくりに関する説明がありました。東京支部では、諸機関との連携による場づくりを組織を上げて開拓中であり、中央支会でも、プロジェクトチームを中心に進められている準備と場づくりに関する具体的な説明がありました。


■第2部 第48回通常総会

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議案書に基づき4つの議案が審議されました。賛否については以下のとおりとなりました。

第1号議案(平成17年度支会事業報告並びに収支決算) 賛成とする方:683名、否とする方:2名
第2号議案(平成17年度総研事業報告並びに収支決算) 賛成とする方:683名、否とする方:2名
第3号議案(平成18年度支会事業計画案並びに収支予算案) 賛成とする方:684名、否とする方:1名
第4号議案(平成18年度総研事業計画案並びに収支予算案) 賛成とする方:683名、否とする方:2名


■第3部 研究会・マスターコース紹介

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ブース形式・発表形式にて、中央支会に所属する研究会・マスターコースの活動紹介、及び入会受付が実施されました。


■第4部 懇親会

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宮崎中央支会長の開会挨拶、水元社団法人中小企業診断協会専務理事および小林東京支部副支部長の来賓挨拶により懇親会が始まりました。終始和やかな雰囲気でお互いの懇親を深めることができました。

以上

投稿者 info : 20:01

2006年05月11日

2006年版「新東京発見ツアー」 ~フードエンターテイメント探訪~

会員部主催 2006年版「新東京発見ツアー」
~フードエンターテイメント探訪~

日 時:2006年7月19日(水) 19:00~21:00
場 所:ダイヤモンドダイニング池袋「お伽噺」
     http://www.gnavi.co.jp/dd-otogi/index2.html
会 費:5,000円(中央支会員は1,000円補助)
定 員:45名(先着順)
申込・問合せ:井上 yasuyuki.inoue@nifty.com 
申込締切日:2006年7月10日(月)

※中央支会員以外の方の参加も大歓迎です。

※次世代SC研究会(東京支部)との共同開催です。

※2001年オープンのバンパイアカフェ(銀座)を皮切りに、オンリーワンのテーマレストランをヒットさせているダイヤモンドダイニング。そのコーポレートアイデンティティは「お客様歓喜の文化」です。コンセプト、空間、ストーリー(物語)の3つの柱を、内装・サービス・料理など至る所に織り込み、『非日常性』を具現化し、ワクワクドキドキするような斬新な店作りをしています。
※今回は美味しい食事と飲み物を堪能しながら、事業コンセプトについてのお話を伺いつつ、最新のフードエンターテインメント事情を探ります。

以上

投稿者 info : 08:34

2006年05月10日

新入会員活動説明大会 (報告)

平成18年4月22日(土)「フォーラム8」にて東京支部新入会員活動説明大会が開催され、新入会員約250名、総勢約650名の方にご参加いただきました。
 以下、会の概略についてご報告いたします。
 
■ 第一部 東京支部 開会セレモニー  

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1.東京支部からの歓迎メッセージ    高島 利尚 東京支部長
 高島支部長より、新入会員への歓迎の言葉とともに、中小企業診断士協会及び東京支部の活動の目的や担うべき役割についての説明がありました。
 昨年度から今年にかけて中小企業に関する新しい法律の誕生、法案の整備がされているが、これは中小企業に対する期待の高さからである。中小企業診断士は、中小企業が求める「プロの腕」を磨いて期待に応え、中小企業を助けていける存在にならなければならない。機会は多く、東京支部としても会員の活躍の場を提供できるので、今日から第一歩を踏み出してほしい、という趣旨のお話でした。

2.東京支部の役員、組織の紹介      小出 康之 東京支部総務部長
東京支部の組織体制と各部会の役割と活動などについて説明をいただくとともに、積極的に部会活動に参加して、近い将来新入会員の中から役員の誕生を望んでいる、研究会にも積極的に参加し、職業としての中小企業診断士を多く知って欲しいというお言葉がありました。

■ 第二部 中央支会活動説明会

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1.歓迎の辞                   宮崎 一紀 中央支会長
 宮崎支会長より、新入会員への歓迎の言葉とともに、中央支会の活動内容の説明、各部役員の紹介がありました。
 中央支会は全国の2割を占める1650名を超える会員を有している。中央支会に入ることで人と人との大きなネットワークができ、相互支援も可能となる。そのためにも研究会・マスターコースにできるだけ参加し、中小企業診断士としての能力を向上し、企業の中に閉じることなく外に向かって積極的に活動することを期待している、というお話がありました。
 
2.中央支会の組織と活動      小野 修一 中央支会副支会長
 新入会員の皆様に対して、中央支会の組織体制と各部会の役割などについて説明をいただきました。中央支会の行政担当区域は中央区、千代田区、港区、文京区で、行政との関係においては4区であるが、実際の活動範囲は、全国区である、また今年度、新制度対応プロジェクトが発足されるなど、中央支会では新しいテーマに対して、フレキシブルに対応していくというお話がありました。
 
3.中央支会の広報活動について    長戸 美樹 広報部長
 会員の皆様への情報を発信する各種広報媒体の説明、広報媒体の有効活用の方法、広報部の活動内容についての説明がありました。特に、インターネット媒体の充実は中央支会の大きな特徴であり、全国の支部で唯一登録会員情報の共通DBを作成し、これに基づいてメールの配信をおこなっている。また、支会ホームページに掲載されることが顧客、取引先への安心を与える材料になっているため、会員の方に大いにこのホームページを活用して情報収集、情報発信してほしい、というお話がありました。

4.先輩診断士より激励

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1)自分の居場所をつくって           葛原 義人 会員
 是非、支会の会合や研究会に積極的に参加し、自分の居場所をつくって欲しい。そして1人でも多くの知り合いをつくり情報を交換して欲しい。これにより多岐に渡る人脈が形成される、というお話でした。
2)資格活用の目的を明確に          木伏 源太 会員
人脈は一緒に仕事をしながらつくっていくもの。自分の資格活用の目的、方針を明確にしてから、自分が積極的に参加できる研究会に絞って活動することで、その中で人脈をつくっていくのがいいのでは、というお話でした。
 
■ 第三部 研究会・懇話会・同好会等の活動紹介

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支部全体で129のブースが出展され、所属メンバーから熱心で丁寧な説明が行われていました。中央支会からも研究会・マスターコース・NPOなど28のブースを出展しました。

■ 第四部 中央支会懇親交流会
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小林 勇治 東京支部副支部長と宮崎 一紀 中央支会長の挨拶の後、八木副支会長の乾杯で始まり、小出 康之 副支会長の締めの言葉まで、新入会員を交えて活発な交流が行われ、様々な活動の種が生まれていました。途中、新入会員参加の「○ ×クイズ」があり、5名の方が見事勝ち残り、景品を獲得しました。終始、和やかな雰囲気でした。

投稿者 info : 17:17