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専門家コラム 技能伝承~ものづくり企業の人材育成の環境づくり~(2006年8月)
加藤 治孝

<技能伝承~ものづくり企業の人材育成の環境づくり~>

景気回復に伴い、景気低迷時にできなかった設備投資が盛んに行われるようになってきている。業績が回復し金を出せばすぐに入手できるものは短期に目的を達成することができるが、人材育成は金だけでは解決できない難しさがある。
一般的に、企業の収益力が著しく低下すると最初にカットされるのが教育訓練費や研究開発費となる。何故か?成果が図りにくい上に、短期的にはダメージが少ないことによる。しかし、長い目で見ると、企業の競争力を低下させる。ものづくり企業は技術・技能の伝承が競争力維持の生命線であるだけに、一度手を抜いてレベルを落とすと、回復には失った時間の数倍の手間・ヒマがかかる。
企業には長年培ってきた風土・文化があり、金を出し優秀な人さえ集めれば企業活動がうまくいくというものでもない。その企業特有のコア技術・技能持った人が密接なチームワークの下に活動を進めることが大切であり、企業の二―ズに応じた人材を自らの手で計画的に効率よく育成していく長期的な努力が必要となる。
企業の継続性は叫ばれても、人材の継続性を訴える企業は少ない。「うちには優秀な従業員がいて、品質の良いものを作れる」ものづくり企業でよく聞く言葉である。2007年から約5年間に、ものづくりに従事する団塊世代の約150万人、企業のコア技術を持っている従業員が一挙に企業から離脱していく。人材育成には時間と金がかかる。技能を伝承しようとしたら、単に、技能保有者(ベテラン)に継承者(若手)をつけておけばよいというものではなく、企業として計画的・意図的に自社のコア技術・技能を伝承できる環境を整備しておく必要がある。

●「技術・技能伝承の環境」とは何か
 環境とは、コア技術・技能を伝承者と継承者とが何の抵抗もなくスムースに伝承できる企業風土、仕組み(システム)ができていることである。

●技術・技能伝承の環境整備のステップ
 環境整備は企業としての重要な課題であり、伝承活動の夫々のステップにおいて方向性や仕組みを作り管理の原点であるPDCAサイクルを廻すことがポイントとなる。

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■加藤 治孝
経営創研(株)開発部長
社団法人中小企業診断協会東京支部中央支会理事
経営改革、工場改善、技術・技能の伝承、ISO認証取得支援等のコンサルティング
経営者・管理者・監督者階層別研修、プロジェクト・マネジメント、マネジメント・スキルの向上、ヒューマン・スキルの向上等の研修講師


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