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専門家コラム 「色に注目!あれこれ」(2006年11月)
中村 信昭

< 色に注目!あれこれ >

・中学生のころ、新聞小説のカットの岩田専太郎の絵に惹かれて墨絵を始めたので、色の組み合わせは苦手と思っていますが、雪舟や玉澗、デューラーのデッサンにもときどき色が見えるようになりました。また逆に中国のものや日本の色のついた水墨画には違和感を覚えます。
・色の探求の始まりは、虹だったのかもしれません。虹の中に、色の本質や元素を求め、分析するところから、哲学として色彩論が始まったようです。プラトンやアリストテレスの頃から? 虹は七色(?)、そして3原色。今ではカラーテレビのRGB回路へ。

・さて私たちは、どんなときその色を、あるいは色の組み合わせを、美しいとか、汚いとか、心地よいとか、不快だとか。手に入れたいとか、見たくもないとか…感じるのでしょうか。これには、色についての体験、生来の自然環境、さらにその積み重ねとしての歴史体験、歴史的な環境の中での色体験が影響しているようです。同じ色でも気分によって感じ方が違ったり、幼年のときは好きだったのに、今は…という色もあります。国柄や土地柄、あるいは特定の地域によっても色の意味が違ったりします。高貴な色が不吉な色だったり、安らげる色だったり…。
・食欲をそそる色は、暖色系で、おおよそ赤系で、あったかい。秋の豊作のときの赤く実った果実や肉、チャ系の実り。反対に青いものには食欲は湧きにくいといわれます。濃い緑と茶系は補色関係ですので、お互いを強調します。あるコンビニのパンの棚は濃い緑の品のいい紙が敷いてあります。小麦色にほんわか焼けたクロワッサンは、とてもおいしそうに見えます。街角の赤いファサードが目立つ小さなレストランは、レンガ色の壁に深い緑の蔦が絡まって目立ちます。お店のロゴタイプは、金色の細い文字。きっとおいしそうなシチューでもありそうな。
・セクシーなイメージを主張したければ、体の色を使います。後はそれを見え隠れで演出します。肌の色は輝くピンク、髪やまつげの黒、瞳の色々。唇は、濡れた赤。健康的な黄色や焼けた肌。いろいろありますね。

・補色関係はもっと使われていいと思います。赤→橙→黄→緑→青→紫の6色で色相環(色の輪)の反対側の色です。世の中のあらゆる色はこの環の中にありますが、補色とは、黄色なら紫、赤なら緑、青なら橙色という具合です。補色関係はお互いに強調し合い、隣同士の近い色は無難な組み合わせです。
・花ことばならぬ、色ことばもありますね。黄色は、陽気、朗らか、そして狂気。赤は、血の色。情熱、革命、生命力などなど。青は、冷静、知性、冷たい。そして時間を短く感じさせるのも青。会議室の壁やカーテンを青にするときっちり結論に到るでしょうが、さあやるぞといわせたい会議のときは赤系の部屋がいい、とか。
・色は単色で使われるより、組み合わせや混色されて使われることが多いですね。街角や自然は色であふれていますが、すべて混ぜると灰色になります。明るい灰色になるか、暗い、黒に近い灰色かは街の雰囲気の違いになりますね。そんな風景、景観の中では、明るい純色は目立ちます。一方、夜の闇とはいえ今の日本では漆黒というわけにはいかないようです。
・色は、光源の3原色と印刷の3原色は違います。ネオンサイン、パソコンやテレビで見た色と新聞や雑誌、パンフレットでは色味が変わってくることにも気をつけねばなりません。また光源、光沢や印刷素材によっても発色が変化しますので…色は奥が深い?

■ 中村 信昭
平成5年登録(商業部門)。能力開発研究会幹事。広告会社勤務。主に企画制作。営業、媒体仕入れなど担当。最近はコミュニティビジネスを勉強中。


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