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経営者向けQ&A 「世の中の進んだ動きを知る方法」(2007年3月)
宮川 公夫

< 世の中の進んだ動きを知る方法 >

Q: 最近、新しいビジネスが次々と登場して、急成長している企業があるという話を見聞きします。われわれ、昔ながらの商いをしている者には、驚かされることばかりです。このまま時代の変化に取り残されるのではないかという不安を感じています。少しでも世の中の進んだ動きを知る方法はないでしょうか?

A: 技術の進歩は、人々の暮らしの利便性を高めるとともに、さまざまな選択肢を提供してくれます。ビジネスにおいても、同じやり方を続けていては、年々先細りとなって売上が低下することが懸念されます。そのビジネスを取巻く環境の変化に敏感に反応して、常に工夫をすることで、活性化させることが重要です。

 そのためには、常日頃から新聞や業界紙、雑誌およびテレビやラジオなどの情報メディアを注意しておく必要があります。しかしながら、今日の世の中の移り変わりのスピードは速く、その種類も豊富な情報の中から必要な物だけを抽出すること自体に負担を強いられます。

 経済産業省では、中小企業のIT化を支援するため、さまざまな施策を講じています。その中の1つとして、IT経営応援隊事業があります。その一環として、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)を窓口として「IT経営百選」を実施しました。このような事例を参考にする事で、今後の世の中の変化に対応しうる21世紀型ビジネスを確立する事が、生き残りの鍵を握っています。「IT経営百選」を受賞した企業には、21世紀を勝ち抜くための秘訣があります。

 同機構では、IT経営百選データブックを出版し、様々な事例を紹介しています。これらの秘訣を参考にすることで、新たなビジネス展開を見つけ出し、強い競争力を付けていきましょう。つぎの点に留意して、自社のビジネスに取り込む工夫がポイントです。

◆ 採算面から判断する

 これまでの20世紀におけるビジネスでは、規模を追求してスケールメリットを狙う事が成功のための1要素でした。しかしながら、今世紀においてはさまざまな選択肢から、消費者や利用者が本当に気に入ったものを見つけ出せる環境を提供する事が不可欠です。
 規模拡大を志向したビジネスでは、「利益は後からついてくる」と割り切って、低価格戦略で市場シェアの獲得を標的にしてきました。しかし、質の低下を招くとともに利益確保が従って、薄利多売ではなく適正利潤を確保することに注意しなければなりません。21世紀が国においては、人口減少時代に突入しており、これまでのやり方は通用しなくなりました。コストを管理して、少量でも利益の出せる方法を工夫しましょう。

◆ 新規性を学ぶ

 「学ぶ」の語源は、真似るであるといわれますが、良いことをマネすることで自分のものにすることで、この新しい能力を身に着けることができます。「IT経営百選」を受賞した企業には、これまでにない新規性を持ったところがほとんどです。
 一見すると、今までのやり方とおなじにみえますが、注意して観察すると商品そのものに特別なこだわりを持っている場合があり、商品やサービスの提供方法が特別迅速であるなどの工夫があります。これらの良い点をどんどん取り入れましょう。

◆ 顧客の視点で参考にする

 20世紀型のビジネススタイルの基本は、プロダクトアウトでした。このような商品は既に巷にあふれており、画一化されて特徴に欠けるつまらないものになっています。また、低価格競争とコスト削減のため、生産拠点を海外に移転しています。
 顧客の視点に立って、利便性や高度な品質を備えた商品やサービスの開発やその提供方法の改善策などを参考にして、自社の取り組みを考えましょう。


□宮川 公夫(みやかわきみお)
中小企業診断協会東京支部中央支会所属  中小企業診断士、ITコーディネータ
家庭用品メーカー勤務 
著書に「業界の最新常識(改訂版)よくわかるインテリア業界」(共著)など


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