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経営者向けQ&A 「メンタルヘルス、職場における「うつ」への対応」(2007年6月)
小宮山敏恵

< メンタルヘルス、職場における「うつ」への対応 >

Q:うつ病により(医師の診断書あり)長期休業していましたが、最近、職場復帰を前提に半日程度仕事に従事していただいております。しかし、どちらかというと休みがちで仕事の成果もおぼつかない。まわりの社員にも迷惑がかかっているようです。会社として本人に対し、いつまでこのような状況を続けたらよいのでしょうか。

A:メンタルヘルス、職場における「うつ」については、どこの企業も対応に苦慮されているように思います。最近は、メンタルヘルスをサポートする機関(EAP)が増え、それらを利用し、社員の精神疾患を事前に防ごうとする企業も増えてきました。メンタルヘルス制度を取り入れることも一度ご検討されてはいかがでしょうか?

 次に、ご質問についてお答えして参ります。

 まず、早急にご対応いただきたいことは、就業規則に休職に関する規定をすぐに盛り込んで下さい。(もしくは、別規定として休職規定を作って下さい。)
 理由は、休職期間満了により退職していただく、会社が休職発令を行う(本人に休職するか選択する余地はなく、会社が命令により決定する)といったことは、就業規則に明記しておくことが大前提となります。
 休職制度というのは、制度を持とうが持つまいが会社の自由であり、制度をもたなくても問題はありません。社員にもメリットはありますし、会社もいきなり解雇せずに、穏便に退職にもっていくことができる制度でもあります。
 就業規則は会社のルールですから、それに基づいて処遇した場合は問題とはなりませんが、就業規則に記載がないのに休職発令したり、退職していただくという対応をとると、裁判になった場合は、間違いなく会社が敗訴です。就業規則業に記載がないと発令という権限を会社が行使できないということです。
 規定した上で、どういう対応ができるかをご説明して参ります。退職ということも、人繰りの問題もあろうかと存じますので難しい選択であるとは思います。
 
 休職して復職させた状態ですが、労務提供が不完全(従前の業務遂行ができない)ということで、再度、休職発令を行ってはどうかと思います。前回の休職と通算するとしたうえで、延長はあと●ヵ月するので、治癒してから職場復帰して欲しいと、事前に本人と話し合いを持ち、その休職期間が満了した時点で治癒していない場合は、退職となることを伝えざるを得ないと思います。
 判例では、休職期間満了時において、今すぐに従前の業務を遂行することはできないけれども、ほどなくできるようになることが明らかなくらいに回復してきているような場合には、会社としては当面(3ヶ月~6ヵ月程度)の間、軽作業をさせる等して、当該社員の容態を観察し、従前の業務への復帰可能性の判断を慎重に行う必要があると解されます。
 よって、社員が既に3ヶ月~半年の間、半日の勤務を行っているのであれば、再度休職を発令することに問題はないと思います。

□小宮山敏恵
中小企業診断協会東京支部中央支会所属 中小企業診断士


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