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グローバル・ウインド [第3回] トルコ共和国を旅して(2007年9月)

Global Wind (グローバル・ウインド)
[第3回] トルコ共和国を旅して(2007年9月)

 今年の8月17日から24日にかけて、トルコ(イスタンブール、アンカラ)とギリシャ(アテネ、テッサロニキ)へ旅行してきました。今回のグローバル・ウインドは、中小企業診断士一年生の観点からイスタンブールについてご紹介いたします。

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 <イスティクラル通り>        <ブルーモスク>

トルコにおけるイスタンブールの位置づけ
 トルコ共和国の西側に位置するイスタンブールは、人口1000万人を超えるトルコ最大の都市であり、文化とビジネスの中心となっています。首都アンカラが人口400万人程度ですし、交通機関の充実度(国際空港、バス、地下鉄、路面電車等)、他国との貿易の歴史(ヨーロッパとアジアの架け橋として、ローマ帝国、ビザンチン帝国、オスマン帝国と3代続いた大帝国の首都)、経済と産業の中心(イスタンブール証券取引所、繊維や通信等産業の拠点)といった様々な点からも、イスタンブールは非常に重要なトルコ最大の都市といえます。

トルコの外交政策
 近代トルコ共和区建国の父であるムスタファ・ケマル・アタチュルクが示した「国内に平和を、世界に平和を」というスローガンに従い、トルコの外交政策は、すべての国と友好関係を築き、国際協力活動に参加することを目標とされています。経済協力開発機構(OECD)の活動にも、設立当初から現在に至るまで積極的に参加しているトルコは、欧州安保協力機構(OSCE)と世界貿易機関(WTO)のメンバーでもあります。1996年に欧州連合(EU)関税同盟に加盟したトルコは、2005年10月3日のEU加盟交渉の開始により、現在EU加盟交渉国となっています。

新市街地
 イスタンブールはボスポラス海峡をはさんでヨーロッパ地区とアジア地区があり、ヨーロッパ地区の中には新市街地と旧市街地があります。旧市街地はスルタンアフメット・モスクやトプカプ宮殿といった歴史的建造物が軒を連ねており、世界遺産に登録されています。新市街地は近代発展してきた地区(ガラタ地区、ベイオール地区等)であり、ヨーロッパ各国の大使館や多国籍のホテル、レストラン、商店が集まったイスティクラル通りがあります。
 このイスティクラル通りには、世界的なブランドショップが軒を連ねており、渋谷や横浜と見間違えるくらいの人だかりがあります。出生児における平均余命は71.5年ですが、全人口のうち65歳以上はわずか5.96%と、若者人口が多いトルコを象徴するように、特に新市街地は活気にあふれていました。

携帯電話とインターネット
 トルコにおける通信事業は、主にトルコ・テレコムが担っています。トルコでは現在国有企業の民営化が盛んに行われており、通信事業に関しても、1994年に民営化が実施されています。2005年末のデータによると、トルコのケーブルテレビ加入数は20万世帯、ケーブルテレビを通してインターネットサービスを受けているケーブルネット利用者3万人、電話加入数約1,890万、携帯電話利用者は2005年末に4,360万8,965人となっています。また、ブロードバンド技術を全国に普及するため、ADSL技術への投資に力を入れているトルコ・テレコムのADSL加入者数は、2005年12月31日現在153万9,477件に達しその後も増加しているようであり、街の中でもあちこちで携帯電話やADSLの広告を見かけました。

イスタンブールの今後
 帰国して間もない8月29日に、議会での3回の投票を経てアブドゥラー・ギュル外相が初のイスラム系大統領として選出されました。ゴールドマンサックスが提唱するNEXT11や、エコノミストである門倉貴史氏のVISTAの一つとして海外企業家・投資家から注目されるトルコですが、初のイスラム系大統領誕生により、世俗主義とイスラム主義の対立動向はリスク要因として懸念されています。しかし、この目で見てきたイスタンブールは、経済の発展と中産階級の増加による国民の活気のようなものが肌で感じられ、政治や宗教的な対立といった懸念要因を吹き飛ばしてしまう勢いでした。急速に変化しつつあるイスタンブールについては、今後も注目していきたいと思います。

□小河原 智  (中央支会 国際部)


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