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専門家コラム 「業務改善を成功させるために」(2009年4月)
田村 隆一郎

< 業務改善を成功させるために >

 多くの企業や職場で、改善活動や業務効率化の取り組みが行われています。高い効果を出している企業も多い反面、活動がマンネリ化していたり、従業員がやらされ感を持っているために、なかなか思ったとおりの効果が生み出せないケースも見受けられます。

 業務改善の取り組み自体はとても素晴らしいことです。ムダなコストを削減し、品質を向上させるための手法として、あらゆる業種や職場に適応させることができます。特に、経営者がリーダーシップを発揮し、率先して改善活動を推進することは、全社的な改善の風土を作り上げるためにとても重要なことです。しかし、改善の目的を理解させず、トップダウンのみで改善を進めると、従業員がやらされ感や徒労感を持ち、形式だけの改善になりがちです。

 業務改善を成功させるためには、「改善の目的を従業員一人ひとりに理解させる」ことが大切です。特に、改善活動を社内に導入しようと考えている段階や、活動がマンネリぎみになっている段階では、改めてこの「改善の目的を理解する」ことが求められます

 業務改善にはいくつかの目的があります。例えば、

  (1)コストダウン……経費を削減し、利益を増加させる
  (2)サービス・品質向上……クレームやミスをなくし、顧客満足度を向上させる
  (3)職場環境整備……快適で働きやすい職場づくりをおこなう
  (4)労働時間短縮……業務を効率化し、ワークライフバランスを実現する

 などが挙げられます。

 改善を進めるなかで、これらの目的を従業員一人ひとりが自分の言葉で語れるようになっているでしょうか?場合によっては、組織が掲げる目的と、個人が掲げる目的が異なることもあるかもしれません。その場合でも個人の目的を尊重しつつ、組織目標の達成に個人が貢献できればよいのです。

 つまり、改善を成功させるためには、「何のために改善をするのか」ということを真に納得し、理解した上で活動を進めることが大切です。改善がスムーズに進んでいない職場では、もう一度、「なぜ改善を行うのか」、「改善が目指すものは何か」ということを投げかけて、従業員が自らの言葉でその目的を語れるかどうかを確認してみてください。


■田村 隆一郎
 田村経営コンサルティング事務所 代表
 中小企業診断協会東京支部中央支会理事
 大手チェーンストアのロジスティクス部門にて物流効率化や改善活動の導入に従事した後、独立。


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