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専門家コラム「A・マズローが半世紀前に指摘した競争力の源泉とは?」(2009年10月)
大山 祐史


~引用文~

「一般に経営理論は、二種類の成果に焦点を当てた理論であるということができる。
一つは生産性・品質・利益向上といった意味での成果。
もう一つは、人的成果、つまり、労働者の心理的健康や自己実現を目指しての成長、さらには労働者の安全・所属・愛情・自尊欲求等の充足である。
国際的に冷戦状態が続く今日、人間的成果のもつ意味はきわめて大きい。
では、国家はいかなる方法によって他国を出し抜くことができるだろうか?
戦争がありえないとすれば、どのようにして出し抜くというのだろう?
明らかに、前述の二つの成果によって出し抜くのだ。」
--- アブラハム・マズロー(1962年)---


 マズローは1962年当時、冷戦の終結とその方法を予見していたということができます。しかし、マズローが指摘した点は、今日的に見ても相応に大きな意味合いを持っています。

 国家間の競争手段として「戦争」が現実的でないことの程度は、当時よりも現在の方が上です。

 ビジネスマネジメントの重要性、わけても人的成果を高めることの重要性は、ひとえに一企業・一業界の問題にとどまらず、わが国一国の将来にも影響を与えるほど重大だということです。

 今日、中小企業もその多くがグローバル競争の波に飲み込まれ、世界中の多種多様な価値観の中でビジネスを展開してゆく必要に迫られています。その中で、強い国際競争力を発揮している企業の多くは、日本人がすでに獲得している人的能力の高さを強みとしてうまく活用している傾向があります。

 国の産業基盤を担う中小企業にこそ、「人的資源」に軸足を置いた経営戦略を確実に構築してゆくことが求められているのです。
 
 
 
 
■大山祐史(おおやま ゆうじ) ohyama@advmg.com
総合化学メーカーにて人事労務および機能性樹脂の輸出営業を担当。
その後、家庭用品製造業に転じ取締役に就任。
海外の生産子会社を含め、12年間以上に渡り中小企業の工場経営にあたってきた。
2006年、日本へ帰任すると同時にグローバルビジネス・人事労務コンサルタントとして活動を開始。
中小製造業の経営基盤と国際的競争力強化を使命と心得る。
アドバンマネジ 代表コンサルタント 慶應義塾大学経済学部卒 東京都出身
http://advmg.com


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