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グローバル・ウインド  初めて訪れたラオスの印象(2009年11月)

Global Wind (グローバル・ウインド)
初めて訪れたラオスの印象

中央支会 国際部 清水 敬之


 久しぶりに未知の国を訪ねる旅であった。
 「ラオス人民民主共和国」は、ベトナム、カンボジアと共にインドシナ三国と呼ばれ、その名は良く知られているが、私にとって今までビジネスでも観光でも縁のない国であった。そのラオスに仕事で出張することになった。
 仕事は、ODA業務に係っている会社からの依頼で、ラオスの産業誘致政策を支援するために長期出張する専門家の業務立ち上げを応援するというもので、「責任のない軽い仕事で、ラオスを見ていらっしゃい。」という口車に乗せられていくことになった。
 今回は仕事面の話は割愛し、ラオスの概要及び滞在して感じた印象を述べたい。

 旅行ガイドブックをみると、「国土は日本の本州とほぼ同じ広さだが、人口は日本の5%ほどしかないので、どこに行っても人の姿が少ない」、「東南アジア最後の桃源郷」、といった説明になっている(ダイヤモンド社「地球の歩き方 ラオス」より)。

 今までの私の知識では、自然と鉱産資源に恵まれた内陸国で工業化の進んでいない国という程度のものであった。
 1974年に初めてフィリピンやシンガポール、マレーシアを訪れたときには、発展途上国であり相当遅れている国であろうと思い込んでいたため、都市中心部の高層ビルに予想を覆された思いをしたものであったが、ラオスは果たしてどんな国だろうか?期待を持って旅に出た。


1.ラオスってどんな国?
 行って見て、人からも聞いて、自分なりにできてきたラオス像は、まず3つの特徴がある。

①人々が穏やかで、争わず、温かい。
 日系企業の経営者に聞いても、ラオス人は労働条件などでも、素直で抗議をすることがないという。道路を走る車の数は多いが、お互いに先を争って走ることはないので、事故も少ない。ただ、前が空いていてもスピードを上げて車間を詰めることがないので、いつまでも車の列が切れず、道の横断をするには不便であった。
 ゴキブリでさえ、日本で見るすばやさは無く、のろのろと時間をかけて歩いている。

②自然災害が少ない
 台風や強風が吹くことは少ないようだ。滞在中が丁度乾季の始まりであったが、毎日穏やかな曇りのち晴れの天候であり、住みやすい国であった。帰国してから東京では毎日5~10℃も温度が変動するのに改めて驚いている。

③天然資源が豊富である
 金、銅、レアメタルの宝庫といわれているが、開発が遅れている。メコン川の支流・本流による豊富な水資源があり、水力発電の適地が多い。

 地理的に見ると、ラオスは、中国、ベトナム、カンボジア、ミャンマー、タイの5カ国に囲まれている。

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 歴史的、民族的にもタイに近く、ラオ語とタイ語はほとんど障害なく意思疎通ができるようである。しかし、ラオス人にはタイに対する潜在的な警戒心があり、タイをけん制するため、ベトナムや中国とも接近しているとも言われている。


2.ラオスが目指す国づくり
 IMFの定義で、世界の最貧国に分類されており、ラオスは2020年までに最貧国から脱却することを国の目標にしている。そのため、GDPを高めるために;

①外国の投資を誘致して、雇用を創出し、農業から生まれる余剰労働力を吸収しつつ、GDPを伸ばす。

②観光客を誘致する。

 すなわち、工業化及び観光業を柱として、経済成長を図るものである。


3.日本にとってラオスはどのような魅力があるのか?
 日本にとって、ラオスの魅力は豊かな天然資源である。また、GMS(『グレ-トメコンサブリージョン』、大メコン圏)の中心部にあり、東西回廊や南北回廊などの道路網の建設が進められており、今後のアジア中央部の交通の要衝になる見込みである。日系企業も既にラオスの資源と立地に着目し、王子製紙がパルプ原料のために植林事業を行っていたり、関西電力が発電所の建設計画に取り組んでいる。今後鉱物資源の開発も具体化する見込みである。


4.旅人にとってラオスの魅力は何か?
 まず、世界遺産のルアンプラパン参観だという。残念ながら今回は仕事の出張のため観光の機会はなかったが、ビエンチャン市内には多くの寺院がある。カラフルに彩色されて、市の中心部に数多くある。これらの寺院を見るのも楽しい。
 マッサージが良い。 宿泊したホテルでは、全身マッサージ60分(伝統的マッサージ)が約1600円であった。丁寧に一生懸命揉んでくれるので、なかなか良かった。
ホテルの外にもマッサージラウンジは随所にあり、300~650円で、同じようなマッサージをしてくれる。ただ、350円のラウンジで揉んでもらった後で、蚊に食われて頭がかゆくなったので、そこそこの値段のラウンジに行くべしであろう。
 ラオスの食事は、日本人の口にも合い、清潔感があってどのカフェでも安心して食べられる。生水はあたることがあるので避けた方がよいが、ビアラオという国産ビールが結構いける。気候に合って飲み易い。
 民芸品に興味のある人には、民芸品店を回るのも楽しいであろう。


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新郎新婦(思いがけず結婚式の披露宴に招待された。新郎新婦が先導して、緩やかなダンスの輪ができた。)

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寺院・観音像

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街の魚屋さん(メコンで採れた鯛に似た魚を塩焼きにしていた。)


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交通機関~文化センターの前で~


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日本が協力した道路の記念碑


 初めての訪問であったが、私はラオスになかなか良い印象を持った。内陸部の国であり、産業の発展も遅れていて物価が安く、人々が穏やかで親切であるため住みやすく、この地にしばらく滞在した日本人はここで老後を過ごしたいという人が多いという。私もはまりかかっている。ワークライフバランスの実現できる国。産業開発で壊さないことを祈っている。(2009年11月)


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