【質問】
「うちの部下は頼まれたことに対する意識が低いのではないか。指示した資料も遅いし、その資料も的が外れているものが多い。どうにかならないものか。」

【解説】
「指示した仕事はやっているんだろうか、いつ持ってくるんだろうか、ちゃんと意図したものができているのか、、、」
指示した方としては、このようにモヤモヤ考えてしまうとよくお聞きします。
このモヤモヤを晴らすための方法として、今回は以下の3つを解説します。

1、目的を伝えているか(部下が理解しているか)
 部下:私はなんのためにこの資料を作っているのだろうか。よくわからないけど、作れと言われたから作っている。
 これもまたよくお聞きする言葉です。
 これでは作成するモチベーションも上がりませんし、作っている資料で何を表せばいいのか理解していませんから、的が外れることが多くなります。
 作成者本人の理解も深まりません。目的をちゃんと理解するまで伝えることが重要です。

2、いつまでに仕上げるよう指示しているか(いつまでにできるか聞いているか)
 部下:指示されたけど、自分の仕事を終わらせてからでいいや。その後にでもやるかなー。
 「なるべく早く」と指示をしても、このように解釈されることがあります。
 なぜなら、いつまでに完成させるか、具体的に指示していないからです。
 「明日の15時までに資料作成をお願い。」ならば、
 部下:じゃ、自分の仕事を後回しにして頼まれた仕事を終わらせちゃおう。
 と思うはずです。
 早めにという曖昧な言葉ではなく、具体的に日時を切ることが重要です。

3、進行状況・内容を適宜確認する
 目的をちゃんと伝え、仕上げて欲しい日時も切った。
 これで大丈夫♪、、、でしょうか。
 本当に部下にちゃんと伝わっているのでしょうか。一説では、相手のことは決してわからない。と言われています。
 ということは、伝わってないということになります。
 資料を作成して提出されるまで、何か質問されるまで待つのではなく、途中で進行状況・内容を確認してみましょう。
 提出されて的が外れていたとしたら、目も当てられません。
 軌道修正出来る時間を持つことが重要です。

 以上、3つ、あげさせていただきました。

 当たり前なことじゃないか。と思われた方も多いのではないかと思います。
 ですが、毎回毎回このように出来ているでしょうか。
 出来ているならば、部下もきっと育っていることでしょう。
 出来ていないならば、部下もその下の部下に同じことをしていているかもしれません。
 どうでしょうか?再認識していただければ、幸いです。

 最後にもう一度。
 「目的、日時、適宜確認。」

■赤羽 豪(あかばね たけし)
 中小企業診断士、上級ウェブ解析士、日本酒学講師
 東京都中小企業診断士協会中央支部 執行委員