Global Wind (グローバル・ウインド)
「#04 自分の強みを活かせる機会を探そう 向井実さん」

中央支部国際部 井原美恵

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【基本データ】
 国際部には海外駐在経験者が多いですが、向井さんもその一人。アメリカのテキサス州ダラスに3年、シンガポールに2年駐在経験があります。帰国後も出張ベースで台湾や中国に行くことが多い国際派診断士です。診断士受験生の勉強会「ねくすと」の会長を務めていたことでも有名な向井さんですが、診断士試験に合格したのはシンガポールへ単身赴任していた時だそうです。そんな向井さんに、企業内診断士としての活動内容について伺いました。(2018年8月16日インタビュー)

1 お名前 向井 実 (むかい みのる)
2 所属・種類 日本電気株式会社(企業内診断士)
3 診断士歴 3年
4 独立して何年? 0年 独立はしていません。企業内診断士として活動しています。
5 現在までの業務内容は? ①国内、国外顧客へのICT提案、②外資系企業連携、営業系社員教育
6 得意な語学 英語、サバイバル中国語
7 得意な業界 外資系企業、ICT企業、官公庁
8 どんな活動をされていますか? 診断士としては、
・中小企業自由貿易促進活動(20の大使館訪問、WBSでの分科会)
・ビジネス英語研究活動(ビジネス英語研究会、三田TMC)
・資格試験関連活動(出題委員、添削講師、向井塾主宰)
・ボランティア活動(気仙沼復興支援、2020東京オリパラ)

 
【グラフで見る!私の診断士事業】…注)数値はご本人の感覚値です!

1. 国際化業務って…?
下記のグラフは、向井さんの実務(企業内)での仕事の割合です。向井さんは90%が日本国内で活動されており、外国語を使う業務は30%だそう。アメリカ、シンガポールでの海外駐在生活の長い向井さんですが、そうした国際的経験を診断士活動にも活かしていらっしゃるようです。
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2. 企業内診断士活動の内容って…?
向井さんの診断士活動の割合は20%。その内容としては、公的案件専門家、民間執筆、セミナー講師、公的案件その他で、すべて同率となっています。
案件獲得ルートは、公募・専門家登録先からが39%、公的案件の延長が38%です。知人の紹介、繋がりからが23%あり、今までにこのコーナーに登場した方たちと同様、ネットワークは診断士活動にとって重要なものであるといえるようです。
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3. 時間マネジメントは??
企業内診断士の場合、本業がある中での診断士活動を行うため、時間の捻出が至難の業。多忙な向井さんの一日を垣間見てみましょう。お仕事時間として、勤務先業務が34%と一番長くなっていますが、睡眠時間も29%あります。活動を続けるには、しっかりと睡眠時間を確保することが重要であるからと言えるでしょう。また、家事・雑用の時間が0%ですが、休息・家族だんらんの時間を取り、ご家族からの協力を得ていることがうかがえます。そして、趣味の時間も確保しながら、コンサルティング、講演・講義をこなしていらっしゃいます。
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【教えてください!私の仕事術】
Q:営業方針・戦略は?
A:勤務先企業+診断士のダブルブランドで機会を探す!です。勤務先ブランドで外資系中小企業、診断士ブランドで各種委員の機会を獲得しています。
Q:今後勉強したい、深めたいことは?
A:実践やOUTPUTの機会を得た上で、必要な実務知識を勉強したいと思っています。診断士、行政書士、宅建、FP、簿記、ビジネス法務、英検・・・と資格オタクとして基礎のINPUTは十分ですので。
Q:一番大事なオシゴト道具は?
A:健康と意欲とチャレンジ精神(今年度試験事例Ⅰ)です!
Q:職業としての中小企業診断士、一言でいうと?
A:企業を診断し処方する、医師+薬剤師+カウンセラー。
Q:最後に、今後中小企業の国際化支援に携わりたい診断士の皆さんにひとこと!!
A: 国際化支援といっても多様です、インバウンド支援(今年度試験事例Ⅱ)から海外展開支援まで、自分の強みを活かせる機会を探すことをおすすめします。具体的には、以下の2点です。
①診断士先輩のロールモデルを見つけ、自分をベンチマークする。②苦手、不得意な領域を明確に認識して、自分の得意で好きな領域、居場所を探す。

 尚、最後に国際派診断士を目指すあなたに、二つのお知らせがあります。
 一つは、来年2019年3月23日の中央支部国際部セミナー『国際派診断士への道しるべ』で、中堅先輩国際派診断士のお二人が、その面白さを語ります。
 もう一つは、ワールドビジネス研究会のレジェンド国際派診断士15人が揃い踏みで企画している『中小企業海外展開支援講座』です。来年6月から全10回開催される、国際派診断士養成のマスターコースです。共に、私が企画段階から参画しているプロジェクトですので、ご期待下さい。

(インタビュー&文責:井原美恵 中央支部国際部)