活動報告

専門家コラム「GA4を導入して自社ホームページを解析し、経営改善につなげよう」(2025年5月)

GA4とは何か
GA4は、Google Analytics 4の略で、無料で利用できるWeb解析ツールです。ホームページへのアクセスデータを解析し、ユーザーの行動を理解するための非常に強力なツールです。旧バージョンのUA(Universal Analytics)の後継として位置付けられており、これを使用することで、マーケティング活動やWebサイト運営の改善が可能になります。

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1.Web解析の必要性
Web解析とは自社ホームページへのアクセス数、ユーザーの滞在時間、ページ閲覧遷移などのデータを分析することで、ホームページの課題や改善点を見つけ出し、より効果的な運営に繋げるものです。広告を出したり、インフルエンサーに有償案件として取り上げてもらったり(ペイドメディア:有料広告など)、新聞やニュースメディアに取り上げてもらったり(アーンドメディア:第三者メディアによる発信)などの活動によって自社ホームページ(オウンドメディア)にやって来たユーザーがどのように振舞うかを可視化することでホームページ運営だけでなくマーケティング活動全体を俯瞰してチェックし、広告やホームページの改善、ひいては経営の改善に結び付けることができます。

2.GA4とUA(旧GA)の違い
GA4は、ユーザーがサイト上でどのような体験をしているか、つまりユーザーエクスペリエンスを重視してデータを解析します。これに対して、UAは主に「どのページがどれだけ見られたか」という観点でデータを集計していました。UAからGA4への変更はユーザーのネット上での行動が多様化したことに対応するためです。他にもGA4ではAIがビルトインされており、データ内の異常値や重要なトレンドを自動的に検出するインサイト機能や、ユーザーの購入確率やサービスから離脱する確率をモデリングする機能。その他、例えば「どの地域からの購入が多いか?」といった自然言語による解析が可能となっています。

3.デモサイトでGA4を経験する
GA4の導入はさして難しくありませんが、その前にまず体験してみたいという方はgoogleが提供しているデモサイトを使ってみる方法もあります。「GA4 デモサイト」でグーグル検索すると「デモアカウント アナリティクスヘルプ」のリンクが出ますので設定して使うことが可能です。このデモアカウントで使用されているデータは、Google Merchandise Storeという実際のECサイトから取得されたもので、一部制限がありますが、基本的な解析はこれを使って経験することができます。

4.困ったら診断士に相談しよう
とはいえ、設定や運用だけでなく、解析とその後の施策をどのように結びつけるかという点で難しい面があるのも事実です。そんな時はWeb解析に精通し、経営戦略の立案にも強い中小企業診断士に相談するのが非常に有効です。
そもそもWeb解析は単に解析して終了、というものではなく「環境やトレンド、自社、他社を分析し、仮説に基づく戦略や施策を立案し、KPIを設定した上で施策の進捗をモニタリングし、必要に応じて改善する。」という一連のPDCA活動に他なりません。中小企業診断士に非常に親和性の高い分野なのです。
自社ホームページは企業とマーケットを繋ぐ接点です。GA4のようなWeb解析ツールを活用することで経営改善につなげることを目指しましょう。

●略歴
佐藤圭昭
経済産業大臣登録 中小企業診断士
一般社団法人 東京都中小企業診断士協会 中央支部 国際部
上級ウエブ解析士、システムアナリスト、デジタル庁デジタル推進委員

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