Global Wind (グローバル・ウインド)
「国際部プチセミナーの報告」

中央支部・国際部 原 正紀

 中小企業における外国人材の活用
 人口減少下で人手不足が著しい現状、外国人材の活用は多くの中小企業にとって、重要な経営課題になってきています。そのような課題に対応している中小企業診断士は多いはず、そんなところから7月22日(土)に今回のセミナーを開催しました。メンバーは中央支部国際部後藤副部長、本企画のリーダーでブルーカラー事例担当の小泉岳利さん、ホワイトカラー事例担当の佐藤圭昭さん、そして留学生事例担当の私という布陣でした。

 セミナーは約20名に参加頂いてスタート、まずは中央支部・弥冨副支部長のご挨拶に始まり、日本労働市場の外国人活用(私)、「労働力不足補充」のための外国人採用事例・問題点 (小泉氏、佐藤氏、私)という講演を行います。その後はグループワークで、外国人採用における課題と解決策の討議を行い、各グループの発表及び質疑応答を行い総括をして終了。その後は希望者による懇親会という流れでした。

01_弥富副支部長ご挨拶
写真1:弥富副支部長ご挨拶

 最初は私が20分ほど、「日本労働市場の外国人活用」について話をしました。今年の2月くらいに新聞紙上を賑わしましたが、日本における外国人労働者は、今や100万人を超える状況です。しかし本来我が国が増やしたい「高度専門外国人材」はまだまだ少なく、現場の労働を補完する技能実習生、週28時間の労働が認められている外国人留学生のアルバイトが多く、本質的な外国人材活用はまだまだこれからの課題です。

02_日本労働市場の外国人活用について
写真2:日本労働市場の外国人活用について

 外国人雇用あるあるケーススタディ
 その後は事例の紹介として、労働力不足補充のための外国人採用事例・問題点について、小泉さん(ブルーカラー人材)、佐藤さん(ホワイトカラー人材)、私(外国人留学生)から15分ずつ事例の発表を行いました。

 ブルーカラー事例としては、外国人雇用の事例として、首都圏に本社を置く企業が工場の設備メンテナンス担当として外国人採用をしたケースを取り上げました。理由、採用の経緯、社内での動きなどについて具体的に説明しました。海外3カ国に現地法人を持つ会社で外国人と一緒に仕事をするのは慣れているはずですが、それでも現場管理者や作業者の戸惑いなど、日本社会における外国人への壁を感じさせる事例でした。

03_ブルーカラー事例について
写真3:ブルーカラー事例について

 ホワイトカラー事例としては、食品原材料メーカーが中国事業拡大のため、工場管理者・販売管理者候補として中国のハイレベル大学の新卒生(男女1名ずつ)をキャリア採用した事例について、背景、採用方法などのプロセスや国内外の問題点を詳しく説明しました。海外のグローバル企業と日本企業の人事制度や採用・育成、コミュニケーションの取り方などの違いをまとめたレポートも含めて説明しました。

04_ホワイトカラー事例について
写真4:ホワイトカラー事例について

 外国人留学生事例としては、日本における外国人留学生の実態とその就業状況等の説明に始まり、その効果や課題についてのデータによる説明と、外国人材の活用を行って企業を発展させている事例を紹介しました。

 外国人採用に関する課題と解決策のグループワーク
 前段の話しを受けてグループワークを実施しました。内容は外国人採用における課題と解決策の討議で、5人ずつのグループで討議の後発表を行いました。発表の内容は後藤さんがリアルタイムで打ち込み、プロジェクターで映して参加者と共有しながら進めました。

05_グループワークの実施
写真5:グループワークの実施

 最後は希望者のみ参加の懇親会を実施、約10名に参加して頂きました。今回のセミナーをスタッフで手伝ってくれた米国人留学生のフランクリンさんも参加してくれて、海外人材の活用などについて自由に意見交換を行いました。

06_セミナー後の懇親会
写真6:セミナー後の懇親会

 今回の企画ではいくつかの試みがありました。プチセミナーというネーミングから、4名のチームでのスカイプを使った企画運営、カードによる事前決裁、外国人雇用をブルーとホワイトに分けた説明、グループワークや懇親会もその場で行うというインタラクティブな流れなどなど。アンケート結果からはそれぞれ賛否両論であり、まだまだ改善の余地はありますが、より進化した満足度の高いセミナーの実現につながると思います。

■原 正紀(はら まさのり)
株式会社クオリティ・オブ・ライフ代表取締役、他3社の取締役、一般社団法人留学生支援ネットワーク理事、一般社団法人産学協働人材育成コンソーシアム理事兼事務局長、高知大学客員教授、成城大学非常勤講師、委員、講演、執筆多数。早稲田大学法学部卒業後、大手メーカーを経てリクルートへ入社し、産学官への提案活動を行った後に起業。これまで2000人を超える経営者と面談をしている。中小企業診断士。