5月23日(火)中央支部研修部主催の第1回「技のホットコーナー」が中央支部事務所でのリアル&Zoomで開催されました。講師は研修部の会員でもある小野田 直人氏です。小野田さんは補助金活用支援会合同会社の代表社員であり、120名超の会員で小規模・中小事業者を支援しています。また、中央支部認定マスターコースであるパラレルワークマスターコースのリーダーも務めています。講師は、胡散臭くマイナスイメージのあった「補助金申請」のイメージを払しょくしたいとの強い思いがあり、中小企業診断士こそが行うべきすばらしい業務であると力説していました。「補助金申請」は経営者の未来に貢献できる非常にやりがいのある仕事であると。

補助金に関するテーマは毎回受講者が多いのですが今回も100名以上の受講がありました。定番ともいえるとても関心のあるテーマです。
企業内診断士が実務を定期的に行うことは難しく、特に大企業に勤務していて中小企業と接点がない場合は補助金の申請に携わることはほとんどないのではないでしょうか。
今回の「技のホットコーナー」では、以下のような方を対象に企画されました。
➀資格は取ったけど何もしないうちに2~3年経ってしまった。
➁中小企業との接点がないためポイントが獲得できずに失効するのが心配だ。
➂独立を考えているがコンサルタントとしての実績がない。何から始めていいかわからない。
④診断士の定番の仕事として補助金申請支援を覚えておきたい等
これまで補助金申請の実務を経験したことのない診断士、特に資格を取得したばかりで補助金実務を全く経験したことのない方には非常に参考になったのではないでしょうか。
最近は副業を容認する企業が増加しており「補助金申請」支援の仕事は企業内診断士には追い風が吹いています。

講義は受講者用にとてもわかりやすく整理されており、講義の概要は以下のような内容でした。
・補助金の基礎知識
➀国の方針に沿った取組みを支援する制度であり返還不要である。
➁補助金は経済産業省管轄の制度が多く採択制である。
➂事業計画の作成が必要であり実現可能性が重要である。
・申請支援の現場でよくある相談
申請・活用のためのルールがある。例えば採択通知が交付される前に購入した物件や支払いが既に終わった経費は補助金の対象外となるので気を付ける必要がある。
・使いやすい補助金助成金
ある程度実施が予想でき公募要領が激変しない補助金
➀小規模事業者持続化補助金、➁ものづくり補助金、➂IT導入補助金、④事業承継・引継ぎ補助金など
・補助金申請の専門知識の入手方法
➀情報源を知る。➁公募要領を熟読する、➂採択された申請書を知る。④実際に案件を担当する。
・実際に取り組める場所
補助金申請を行っている研究会やマスターコースがあり入会するのが近道。
・採択率アップのヒント
➀事業内容のストーリーをしっかり決める、➁わかりやすくするため図表や写真を活用する、➂審査項目を漏らさない、④複数名で取り組む、⑤採択されるレべルの申請書に多く接する
・補助金申請支援の事例
これまで手掛けた補助金申請支援の事例紹介。

「補助金申請」支援に関する全体像が示され、とにかくわかりやすく受講後のアンケート結果からも非常に満足度の高い講義だったといえるでしょう。

中央支部研修部 宇都宮 徳久

技のホットコーナー