中央支部研修部 第2回「技のホットコーナー」
事業再生相談内容が大きく変わった。その指導内容を解説!
~直近の2020年から企業からの事業再生相談内容が大きく変わった。その指導内容を解説!~

1月28日(金)、中央支部研修部主催の第2回技のホットコーナーがオンラインで開催されました。講師は15年間事業再生の支援をしてきた事業再生請負人の株式会社事業パートナー代表取締役・松本光輝先生でした。
豊富な経験に基づいた講義は非常に参考になったのではないでしょうか。自らも事業再生を経験し、覚悟を持って事業再生に臨んでいる厳しい姿勢に身の引き締まる思いをしました。
コロナ禍において廃業相談が増加しており、昨年末から相談が急増しているとのことですが、事業再生を手掛ける責任の重さを知らずに事業再生を支援することは困難とのことです。その会社の社長になる、金融機関の保証人になる、という覚悟が必要で安易に考えるべきではなく、相当な法律知識も必要になるため一朝一夕にはできません。最後まで二人三脚で行きますと断言し、責任を取ることが必要です。
具体的な実務の話では、廃業・第二会社方式・M&Aそれぞれのポイントを解説いただき、中小零細企業で多い廃業支援においては相談者の自宅や生活を守り、不安を取り除くことが重要であると、数字や法律とともに強調されました。相談者とその家族が今後どのように暮らしたいかを考えるため、時間をかけてじっくりと話を聞くそうです。そこで相談者の心配を解消しなければ信頼してもらえません。
事業再生のノウハウもさることながら、「仕事力」と「人間力」を磨き、「保身を考えないこと」、「十分な法律知識が必要なこと」、なによりも「相手に信頼してもらうこと」が事業再生には非常に重要という講師の言葉一つ一つが心に響きます。
また、事業再生に限らず、「自分がなぜこの仕事をしているのかという信念」を持つことは仕事の根本である一方、おざなりになってしまうこともあるでしょう。診断士として仕事をしていくうえで自分の信念を常に考えていきたいと感じ、非常に有意義な2時間となりました。

中央支部研修部 村尾 奈津

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